ピアノ曲って、その曲を好きになった時のピアニストの表現が自分の中でしっくりくる演奏になったりする。
なので別のピアニストが弾いてるのを聴くと少しだけ違和感がある場合が多い。
僕は昔からドビュッシーの『月の光』が大好きで、YouTubeなんかでも色んなピアニストの演奏を聴いたりする。
でも今までしっくりくる演奏に出会ったことがない。
何故なら10代の頃に死ぬほど聴いたピアニストの演奏が自分に染み込んでるある意味『正解』だからだ。
残念ながらそのピアニストの名前はわからない。
僕が10代の頃に聴いていたのはデパートで色んなクラシック曲が入って980円みたいなCDで、今はもう無くしてしまったからだ。
ここ最近、辻井伸行さんのラ・カンパネラが堪らなく好きで聴きまくっていた。
あまりにも聴きまくっているので、たぶん僕の中の『正解』として染み込んでしまったことと思う。
いつものように辻井伸行さんのラ・カンパネラの演奏動画を観ていると、関連動画に『辻井伸行〜月の光〜』って動画を見つけたので思わずクリックして聴いてみた。
心地よい素晴らしい演奏だったので最後まで完全に引き込まれて聴いてしまった。
演奏が終わり我に返ってびっくりした。
音のニュアンスや間の取り方、何から何まで僕の脳内にある『正解』だったからだ。
ちょっと怖いくらいで鳥肌が立った。
彼の中にも、あの980円CDで『月の光』を弾いていたピアニストの『正解』があるのだろうか?
それとも彼の曲の解釈が僕にジャストフィットなのだろうか?
正解はわからないが、僕がピアニスト辻井伸行さんが大好きなのは間違いない。
https://youtu.be/Rit8J6QTZSY