今回はヘアにおけるアンチエイジングに大切な5つの要素
『艶』『色』『立』『分』『捨』
についてお話します。
どうも!
先ほどまで熱くなって書いていた下書きが10,000字を超えたあたりで突然イヤになり、全文削除後にゼロから書き直し始めた美容師の阿波連 大竜(あなみ だいりゅう)です。
文才なんてまるで無いのに納得いかないとすぐぶっ壊すという人間国宝の陶芸家気取りで書いています。
すでに10,000字を捨てた清々しさに包まれた今の僕に残る余分な物は、お腹の肉くらいだと言えましょう。
では簡潔に…
ヘアにおけるアンチエイジングに大切な要素はこの5つ!
『艶』『色』『立』『分』『捨』
と、色々と捨て過ぎたようで良く分からない感じになってしまいました…
深呼吸をして一旦冷静さを取り戻してから、順に説明していきますね。
先ずは読んで字のごとく『ツヤ』
人間のカラダ全般に言えることかもしれませんが、髪の毛はハタチを過ぎたら『老化(エイジング)』が始まると言われています。
そうするとまず無くなってくるのがツヤです。
僕が美容師を始めた25年ほど前は、お客様のヘアケアの意識も今より低かったように感じます。
しかし平成生まれあたりの世代からはヘアケアに対する意識がとても高いです。
なぜなら、この世代が思春期あたりから見始めた女性誌などではヘアケアなどの特集が昔よりもたくさん増えたことに合わせてスマホなどで手軽に情報を検索できる時代になったこともあり、インターネットを探せば
こんな記事が見つかったりしますしね(笑)
もはやヘアケアの教育をされて育っている世代と言っても過言ではありません。
実際、サロンでトリートメント施術などをされるお客様も若い人のほうが多く感じます。
そうなると本来は歳をとるほど無くなってくるツヤに対して若い人のほうがケアしているので差は開いてしまういっぽう。
しかし年齢差が出やすいポイントだからこそ、髪の毛にツヤ感があるだけで同世代の人と比べて印象が若く感じる時代だとも言えます。
ツヤ感のある髪質になるには日ごろからのヘアケアの積み重ねが大切。
日ごろからのご自身のヘアケアの方法などをもう一度見直してみるとヘアスタイルの見え方がガラッと変わったりするので意識してみてくださいね。
色によるアンチエイジングというと真っ先に思いつくのが
『白髪染め』
年を重ねるとチラホラと気になり始める白髪。
白髪混じりの髪の毛になるとどうしても老けて見えがちですよね。(高齢の方などがシルバーグレーにされてたりするのはもちろん素敵ですが)
チラッと数本が見えているうちは美容室に行くタイミングでのカラーリングだけでも気になりにくいですが、白髪量が徐々に増えてくると今までのカラーリングのペースではカバーしきれずご自宅でセルフカラーをしたくなるもの。
分け目や生え際だけでもこまめにやっておくと気になりませんもんね。
しかし、アンチエイジングに対しての一番のアンチになりやすいのはセルフカラーでもあるんです。
美容室でのカラーとご自宅でカラーの一番の違いは髪の毛に対するダメージ。
ざっくりとした説明ですが、市販のカラー剤などは誰がやっても手軽に染まりやすいように薬剤のパワーが強められている事が多く、その分髪の毛に負担もかかりやすいです。
その点、美容室でのヘアカラーは使う薬剤の質の良さはもちろん、髪の毛に対して最小限の負担で染まるように美容師が知識や経験でコントロールしています。
セルフカラーで髪の毛がダメージしてしまうと、ツヤが無くなり疲れた印象になってしまうので出来るだけプロに染めてもらうか、もしくは白髪隠し用のヘアマスカラなどでカバーして髪の毛のダメージを最小限に抑えてあげてください。
それ以外にもヘアカラーでのエイジングを感じさせないようにするポイントが沢山あります。
まずは、明るさや色の選び方
『若く見せたいからとやたらと髪色を明るくする』
これ、アウトです。
黒髪の方が髪色を少し明るくすると雰囲気が和らいだりしますが、やたらと明るくしてしまうと余計に老けて見えてしまう場合が多い。
厳密にいうとある程度明るくても構わないのですが、色の深さが重要になってきます。
というのも白髪はもともと白なので、色の深みが無いカラーリングだと退色してきた時に色褪せて見えやすく、色褪せた白髪の混じった髪の毛はツヤが感じ難いパサパサとした印象に見えます。
なので、多少明るくてもムラサキみを感じるような深めの色を選択したほうがキレイに見える期間も長くなるので良いですよ。
色味としては、暗めであればご自身の肌がきれいに見える色や好みでチョイスしてもらっても大丈夫ですが、少し明るめであればヘアカラーが退色してきた時にいかにも退色したような色にならない、オレンジみを抑えるブルーアッシュ寄りをチョイスするのがおすすめです。
しかし、あまりアッシュが強すぎると退色したときに枯れた色合いになるので注意してくださいね。
『立』は髪の毛の根元の立ち上がりのこと。
先にも書いたように髪の毛はハタチを過ぎたら老化が始まると言われています。
頭皮には、普段は斜めに生えている髪の毛を真っすぐ立ち上げる役割の『立毛筋』という組織があるのですが、この『立毛筋』が髪の毛を起こす力も老化とともに弱まってきます。
これによって
根元がペタンコ=老けて感じる
という印象が共通認識として刷り込まれているんです。
『加齢とともにトップのボリュームが気になってきている方におすすめ!』
なんていう女性用部分ウィッグのCMを見かけたりしますよね。
加齢とともに髪の毛全体の立毛筋の作用は弱まってくるのですが
重力の関係もあり、トップの髪の毛が顕著に立毛筋の影響が出やすいポイント。
なのでトップのボリュームがダウンしていると老けて感じやすいのです。
これをカバーする方法を次に書いてみます。
分とは『分け目』のこと。
アンチエイジングの”アンチ”と言っても過言ではないのが、髪の毛が自然に分かれる位置での分け目。
そのラインで一番髪の毛が左右に倒れやすいから自然に分かれているんですね。
ということは、すなわちトップのボリュームが一番つぶれるところ。
まずはドライヤー時に自然に分かれやすい所謂『分け目』を立ち上げて乾かしておきましょう。
一度乾いた髪の毛は修正するのが難しいので、シャンプー後のドライヤー時に立ち上げておくのが一番効果的ですよ。
それでも完全には消せないと思うので、分け目が自然に入りやすい位置から少しだけずらして髪の流れを作ってみてください。
その際もしっかりとは分けずに、なんとなく分かれているような
『分かれちゃった目』
な雰囲気で仕上げてみると、トップがふんわりと仕上がって若々しい印象のスタイルになります。
人って自分が一番モテてた時代の髪型に執着しやすいってご存知ですか?
ドキッとした方もいらっしゃるかもですが
いや、わかる!お気持ちすんごくわかります!
そりゃそうです、人はみんな過去の経験から一番良いと思う選択肢を選びがちな生き物ですからね。
でも実はこれが”アンチ”アンチエイジングになってしまうひとつの要素だったりするんです。
なんてったって過去の髪型なんですもの…
時代も変わるし、自分も変わる。
そして、歳を重ねるごとに新しいことにチャレンジする精神も薄れがちなので、余計に過去の成功体験である『良かった時代』に執着しやすくなるんです。
保守的にならないためにはその時々の自分に合ったものを、その時々の自分の目でチョイスしていくことが大切。
すなわち、いったん過去の自分の成功体験を『捨』てて、今の自分の魅力を最大限に引き出せるヘアスタイルってどんなだろう?ってゼロベースで考えてみてください。
他にも
今の髪質に合わせたシャンプーやスタイリング剤のチョイス
ドライヤーのかける際の風の向きや手のクセの見直し
そして…
可愛いや美しいに対する情熱の見直し(笑)
と、偉そうに語ってしまいましたが…
どなたか僕に、過去の自分がつけたであろうお腹周りのお肉の『捨』てかたを教えてください…
ヘアにおけるアンチエイジングに大切な要素
『艶』『色』『立』『分』『捨』
少しでも皆様のお役に立てたら嬉しいです。